DisplayLink USB グラフィック技術に基づくドッキングステーションやディスプレイ変換アダプターのグラフィック処理は、ホスト PC 側の CPU および GPU 機能に依存して外部モニタ表示用のデータを生成する、「仮想」グラフィックスです。
しかしまれに、OpenGL と呼ばれるテクノロジを使用してディスプレイに表示される画像を描画する Windowsアプリケーションが、OpenGL 関連のタスクを本来送信すべき PC 内蔵の「直接的な」GPU ではなく、DisplayLink 製品内蔵の仮想グラフィックスアダプタ(DisplayLink チップ)に送信しようとすることがあります。
DisplayLink チップセットは OpenGL をサポートする物理 GPU ではないため、結果として OpenGL を使用するアプリケーション(Google Earth や AutoCAD など)が期待どおりに機能しない、さまざまな種類のエラーメッセージが表示されるなどの、不具合が生じることがあります。
この動作の真の根本原因はさまざまですが、結論としては DisplayLink 製品またはそれに関連する DisplayLink ドライバーがこれを解決することはできません。根本的な原因は、ホスト PC に搭載されている物理 GPU 用 Windows ドライバーのこともあれば、Windows オペレーティングシステム自体のバグのこともあるからです。
場合によっては、システム内蔵 GPU のデバイス・ドライバーを更新したり、Windows にアップデートを適用することで、問題が解消できることもあります。しかし残念ながら、これらの更新によって常に解決できるとは限りません。
上記のコンポーネントを更新しても問題が解決しない場合に考えられる回避策は、以下の 2 つです。必ず有効であると保証はできませんが、役に立つことがあります。
1.Windows のディスプレイ設定で、ホストシステムの内蔵 GPU に直接接続されたモニタを「メイン」ディスプレイとして設定する。「内蔵 GPU に直接接続されたモニタ」とは、ノート PC なら本体のモニタ、デスクトップの場合は、本体またはグラフィックボード上のビデオポートに直接接続されたモニタのことです。(モニタの設定方法については こちらのビデオ(英語)を参照してください。 )
2.問題が起きる環境ではドッキングステーションを接続せずにまずシステムを起動し、影響を受けるアプリケーションを起動してから、ドッキングステーションを接続する。