2022年5月24日更新情報
Plugable 社が社内で検証した限り、この記事に記載されているオーディオの問題は、macOS 12.4 によって解決されています。下記のような問題が発生している環境では、macOS のアップデートをすることをお勧めします。
DisplayLink 技術を採用した Plugable 社のドッキングステーションやグラフィック変換アダプタ-は、3.5mm のアナログ音声端子、または HDMI や DisplayPort(音声信号も伝送可能)のグラフィック出力端子から、音声信号を出力することができます。
例えば、UD-3900、UD-6950PDZ、USBC-6950 などの製品がこれに該当します。DisplayLink チップを内蔵した製品には、「DisplayLink」ロゴが印字されています。ロゴが見つからない場合は DisplayLink 技術を使用していないと考えてください。
現在多くのユーザーからの報告として、macOS 12 Monterey を搭載した Mac システムで DisplayLink 対応製品を使用した場合、DisplayLink 機器のオーディオ出力に切り替えた音声信号が聞こえない場合があるようです。
この問題は、macOS 内でオーディオ出力デバイスを選択・使用する順序に関連している模様です。実際には、DisplayLink ベースの製品内のオーディオデバイスに使用される macOS ドライバは、Apple によって提供され、macOS に組み込まれているものです。(訳注: Windows システムでは、DisplayLink 用デバイスドライバが使用されるという違いがあります。)
Apple 社はこの問題があることを認識しています。
1.症状
正しく動作する例:
- Mac システムの起動前に、すでに DisplayLink デバイスが接続されている。
- DisplayLink デバイスは、macOS システム環境設定の「サウンド」内で、既定オーディオ出力デバイスに設定されている。
- アプリケーションから音声を含むファイルを再生する。
- DisplayLink デバイスを経由したポートから音声が正しく聞こえる。
正しく動作しない例:
- Mac システムを、DisplayLink デバイスが接続されていない状態で起動する。
- Mac システムに内蔵されたオーディオ出力が、macOS システム環境設定の「サウンド」内で既定のオーディオ出力デバイスに設定されている。
- アプリケーションから音声を含むファイルを再生する。
- Mac システムに内蔵されたオーディオ出力から音声が正しく聞こえる。
- Mac システムに、DisplayLink デバイスを接続する。
- DisplayLink デバイスが、macOS システム環境設定の「サウンド」内の既定オーディオ出力デバイスに変更される。
- アプリケーションから音声を含むファイルを再生する。
- DisplayLink デバイスを経由したポートから音声が聞こえない。
2.回避策
現時点では、この動作に対する回避策として3つの方法があります。
- Mac システムを再起動する(DisplayLink 機器を接続してから起動する)。
- 動作の影響を受けるアプリケーションを完全に終了させ、アプリケーションを再起動する。
- macOSのターミナルアプリケーションから、下記コマンドを実行する --> 'sudo killall coreaudiod'