いくつかの予め留意するべき制限項目がありますが、Plugable 社の DisplayLink 製品は macOS をサポートしています。Mac システムで該当製品の購入をご検討の際は、当記事を最後までお読みになることをお勧めします。
DisplayLink 製品で使用されているチップセットを開発し、デバイス・ドライバーを提供している DisplayLink 社によってリリースされた macOS ドライバーには 2 つの異なるバージョンがあります。それぞれ、mac OS の従来からのカーネル拡張を使用する「レガシー(既存カーネル拡張)」バージョンと、 macOS 11 の新しいアーキテクチャーに基づいた、カーネル拡張に依存しない「DisplayLink Manager」アプリケーションです。両者は機能とバージョン互換性において異なっており、システム側の OS バージョンと個々の特定要件によってどちらのドライバーを使用すればよいかを選択する必要があります。
Plugable 社は安定した DisplayLink グラフィック製品稼働のために、macOS 11 以上で、「DisplayLink Manager」を使用することを強くお勧めいたします。カーネル拡張タイプのドライバーの導入は、ユーザーの方に macOS に関する充分な技術理解がある場合にのみ行ってください。また、クラムシェルモードや画面回転を使用したい場合は、macOS 12 Monterey 以上、「DisplayLink Manager」バージョン 1.6 以上のご使用をお勧めします。(注:バージョン 1.6 以降は、macOS 11 以上でのみ使用できます。)
macOS 14 Sonoma システムでは、バージョン 1.9 以降を使用してください。
最新の DisplayLink Manager アプリケーションは、Plugable 社ウェブサイトのドライバページからダウンロードできます。
機能比較表
DisplayLink Manager アプリケーション | DisplayLink ドライバー、既存カーネル拡張タイプ | |
対応する macOS バージョン | macOS 10.15 、macOS 11.x Big Sur、12.x Monterey、13.x Ventura、14.x Sonoma | macOS 10.14 Mojave |
インストールの容易さ | 簡単 | 新しいソフトウェアに比べると難しい |
クラムシェルモード対応*) (外付けキーボード、マウス、電源接続必須) |
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あり |
ディスプレイの回転対応 |
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あり |
macOS「ログイン・スクリーン」対応 | あり(「ログイン・スクリーン」アプリケーション導入要) | あり |
DisplayLink ディスプレイ管理 | アップルメニューバー内から DisplayLink アイコンにより起動 | 管理用ソフトウェアなし |
HDCP 対応 | なし | なし |
今後のサポート状況 | 開発中 | 段階的に廃止 |
*) クローズド・ディスプレイモード(別名クラムシェルモードまたは「リッドクローズド」)は、macOS に外部電源(Apple 純正の電源アダプターや、ホスト PD 充電機能を備えたドッキングステーションなど)が接続されている、Apple M1/M2/M3 プロセッサ 搭載 Mac システム、かつ macOS 11.1 以降でサポートされます。Intel チップセットを搭載した Mac システムでは、macOS 10.15 および 11 では使用できません。macOS 12.0 以上でのみクラムシェルモードが使用できます。
Mac のノート PC をクラムシェルモードで使用するには、下記の3つの要件が必要です。
- 外付けキーボード・マウスが接続されている(有線または無線)
- 電源アダプターが本体に接続されている
- 外部モニタが接続され、検出されている
**) Apple M1/M2/M3 チップ搭載 Mac システムでは、画面を「縦置き」にするために必ず macOS 12 以上かつ、ver 1.6 以上の DisplayLink Manager アプリケーションを使用してください。それ以前の macOS および DisplayLink Manager バージョンでは、画面を縦置きにすることはできません。また、この縦置き設定は macOS 内の「ディスプレイ設定」からではなく、DisplayLink Manager アプリケーションの中から設定する必要があります。詳細については、ナレッジベース記事「DisplayLink グラフィック機器経由で接続した外部モニタの画面回転設定手順」を参照してください。
HDCP に関する注意点:DisplayLink 技術は HDCP(コピー保護機能)非対応のため、DisplayLink 技術による USB グラフィック変換製品経由で接続されたモニターでは、HDCP 保護されたコンテンツ(Blu-ray、Netflix、Amazon Prime ビデオなど)は表示できません。これは、Windows でも macOS でも同じです。
macOS システムにおける HDCP について:DisplayLink デバイスドライバーは、macOS のグラフィック機能と協業して動作します。macOS のグラフィックコンテンツにドライバーがアクセスするインターフェースの制限により、DisplayLink 製品が接続され機能している Mac システムではどのモニターであっても(ノートシステムの内蔵ディスプレイ含む)、HDCP 保護されたコンテンツは表示できなくなります。もしこのようなシステムで HDCP コンテンツの表示をしたい場合は、一時的に DisplayLink 製品をシステムから取り外す必要があります。DisplayLink 社ナレッジベース記事(英語)を参照してください。
macOS システムにおける「色の反転」「カラーフィルター」に関する制限:現在、macOS プラットフォームでは、DisplayLink 技術によって接続されたモニターでは「色の反転」「カラーフィルター」機能は使用できません。